国会エネルギー調査会(準備会)第67回
2017年11月24日
■ 概要
今回は再生可能エネルギーの送電線接続問題を扱います。2016年5月末、東北電力は北東北4県(青森、岩手、秋田、及び宮城の一部)で、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを送電線へ接続する際に、接続可能量がゼロになったことを公表しました。それ以降、再生可能エネルギーの事業者が送電線への接続を申し込んでも接続できないという問題が、東北電力管内だけでなく全国各地で、日に日に増えています。この「空容量ゼロ問題」以外にも、電力会社から発電事業者に対して事業費の数倍の接続工事費負担金が請求されたり、蓄電池等の追加設備の費用を求められたり、あるいは10年以上の工期が提示されたりするなどの「工事費負担金問題」も急増しており、事業性として成り立たないのはもちろんのこと、再生可能エネルギー導入拡大に向けても大きな障害になっています。
京都大学の安田陽氏らの試算によれば、問題となった北東北の基幹送電線での利用率はいずれも20%未満で、中には10%未満のものもあり、実際には十分な空容量があると見られています。事業者からは経済産業省に対して「空容量ゼロ問題」「工事費負担金問題」の解決を求める要望書も提出されました。政府は電源案件募集プロセスの実施やコネクト&マネージの検討など対策に乗り出そうとしていますが、ブラックボックス化した電力会社の送電線運用の改善にはまだほど遠いのが現状です。国・経済産業省および電力会社には早急に、透明で公平公正で非差別で効率な送電線運用のルールづくりを求めていきます。
日程・テーマ等
<日時>
2017年11月30日(木)16:00〜18:00
<場所>
参議院議員会館 B107会議室(地下1階)※通常とは場所が異なります。
<共催>
国会エネルギー調査会(準備会)有識者チーム
超党派議員連盟「原発ゼロの会」
<テーマ>
再エネ拡大を阻む空容量ゼロ問題 ~送電線に空容量は本当にないのか~
<プログラム>
1. 基調講演
安田陽氏(京都大学大学院経済学研究科再生可能エネルギー経済学講座 特任教授)
2. コメント
飯田哲也氏(認定NPO法人環境エネルギー政策研究所所長)
3. 説明
経済産業省資源エネルギー庁
4. 討議・意見交換
出席国会議員、有識者を交えて
○ 出席予定者
国会議員(原発ゼロの会メンバー等)
国会エネルギー調査会準備会有識者チームメンバー
申し込み方法
プレスおよび一般傍聴を募集します(プレス:人数制限なし、一般傍聴:25名)。プレス、一般傍聴とも定員を超えた場合はご参加いただけない場合があります。国会エネルギー調査会(準備会)事務局の傍聴申込みフォーム(http://goo.gl/forms/XrL26HF3EE)にてお申込みください。(※フォームで記入ができない場合はお問い合わせのアドレスまでご連絡ください。)
なお、プレス及び一般傍聴の方の不規則発言や拍手、ヤジ等は議事進行に妨げが出る場合もございますので、禁止とさせていただいております。ご了承ください。
映像・資料公開
資料・動画はこちら(https://www.isep.or.jp/archives/library/5024)からご覧いただけます。