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ISEPインターンFAQ

ISEP Intern FAQ

nozu1213_5105Websmallインターン担当の山下です。10年以上前のことですが、元インターン生です。
うれしいことにここ数年はISEPのインターンプログラムに毎年20名以上が参加してくれています。とはいえ、最初の問い合わせで色々と考えてしまい、申し込みまでに悩んでしまったという声も聞いています。
そこで現役インターン生から集めた質問や私がよく受ける質問に対して、私と現役インターンが答える形でFAQを作成しました。ISEPのインターンを検討している方の参考になればうれしいです。(2018年2月改訂)

(参考)インターンシップで参加する

質問一覧

インターン開始前

Q1. ISEPにおいてインターンはどのような存在ですか?ボランティアとの違いは何ですか?
Q2. エネルギー政策や再生可能エネルギー、地域エネルギー事業に興味はありますが、文系なのでエネルギーの技術的な面にあまり詳しくありません。大丈夫でしょうか?
Q3. エネルギー政策や再生可能エネルギー、地域エネルギー事業に興味はありますが、理系なので政策や社会的な面にあまり詳しくありません。大丈夫でしょうか?
Q4. 英語はできた方がよいのでしょうが、あまり自信がありません。英語ができなくても大丈夫でしょうか?
Q5. 東京近辺に住んでいないため、東京でインターンを行うにあたり、滞在先が必要です。金銭的な補助はありますか?
Q6. インターンの問い合わせをしてから、決定まではどのような過程で進みますか?
Q7. インターン志望者のうち、実際にインターンとなる方はどのくらいの割合ですか?
Q8. 現在インターンにはどんな人が参加していますか?
Q9. 大学のプログラムとしてインターン活動による単位取得が可能ですが、大学で用意しているインターン先のリストにISEPは入っていません。新たにインターン先として大学と提携していただくことはできますか?
Q10. 本当に無給ですか?
Q11. まだ専門知識の少ない大学1年生や2年生でもインターンは可能ですか?
Q12. 海外の大学に在籍しています。夏休みや春休み期間中のインターンは可能ですか?
Q13. 社会人をやっているもので学生ではないのですが、インターンは可能ですか?
Q14. インターンができるかまだわからないのですが、相談だけさせていただくことは可能ですか?

インターン中

Q15. 夏休みや冬休み中に、アルバイトや旅行、別のインターンに行くため2週間や数ヶ月のお休みをいただくことはできますか?
Q16. インターン参加時の服装はどのようなものでしょうか?
Q17. 具体的なインターンの1日の仕事はどのようなものですか?
Q18. 自主的なインターンミーティングではどのようなことを話していますか?
Q19. ISEPでのインターンは、他の環境NPOや企業でのインターンと比べてどのような特徴がありますか?
Q20. 地域エネルギー事業に具体的に関わってみたいのですが、現場に行くことはできますか?
Q21. 研究をメインとしたインターンは可能ですか?
Q22. インターンを行う事務所の雰囲気はどのようなものですか?
Q23. インターン生には海外の方もいますか?
Q24. インターンをする上で必要なもの、スキルはありますか?
Q25. インターンが参加できる事務所の外でのイベントは何がありますか?
Q26. インターンシップ保険への加入はなぜ必要なのでしょうか?

インターン後

Q27. インターンを経験した方はどのような進路に進んでいますか?
Q28. 研究員・スタッフはどのような人がいますか。またどのくらい関わることがありますか?
Q29.インターン後に大学の推薦書などをお願いすることをは可能でしょうか?

インターン開始前

Q1. ISEPにおいてインターンはどのような存在ですか?ボランティアとの違いは何ですか?

山下:インターンシップは、一般的には「学生が企業等において実習・研修的な就業体験をする制度」や「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」とされています(注1)。
ISEPにおけるインターンは後者に近く、自分の研究や関心をもとに日常的にISEPの研究や業務に参加することで、知識や経験とともにこの分野のネットワークを得ることができます。インターンは原則として無報酬であり、自宅から事務所までの交通費や近隣地区への交通費も支給しません。ただし、遠方での調査やイベントに参加していただく場合は、交通費を実費で支給します。またインターンは採用を前提としていません。(と言いつつ、私を含め若手スタッフはインターン経験者です。)
ボランティアは、イベントの運営のお手伝いや雑務をお願いする方、スキルに応じて翻訳をお願いする方など様々です。インターンとの主な違いは、2つあります。1)研究や問題関心よりもそれぞれができることを、2)日常的にではなくその都度、お願いするという点です。

Q2. エネルギー政策や再生可能エネルギー、地域エネルギー事業に興味はありますが、文系なのでエネルギーの技術的な面にあまり詳しくありません。大丈夫でしょうか?

山下:大丈夫です。エネルギーを考える際には、技術的な知識があるにこしたことはありませんが、インターンをしながら徐々に学んでいくことになります。またそうなるように仕事を割り振っていきます。

文系の現役インターン 岩本さん:私も再生可能エネルギーに興味があるという理由だけでISEPのインターンを始めたので、知識も技術も英語力もありません。作業を任されたときに専門的な用語や初めて調べる事柄が多くて他の人よりできることが少ないと感じることはありますが、スタッフの方や他のインターンの方が丁寧に教えてくださりますし、事務所に置いてある本や新聞、資料を読んで自分で学ぶこともできます。ISEPでインターンをしながら少しずつ学んでいけるので大丈夫です。

Q3. エネルギー政策や再生可能エネルギー、地域エネルギー事業に興味はありますが、理系なので政策や社会的な面にあまり詳しくありません。大丈夫でしょうか?

山下:大丈夫です。政策や地域エネルギー事業を考える際には、政策や社会科学の知識があるにこしたことはありませんが、インターンをしながら徐々に学んでいくことになります。またそうなるように仕事を割り振っていきます。つまり、一つ上の質問と同じです。

理系の現役インターン 石坂さん:大丈夫です。業務を進める上では、文系も理系もあまり関係はないように思います。スタッフの方々にもインターン生にも、理系のメンバーは少なからずいます。人に役立つ技術を開発していく上で、社会や政策の文脈から、ニーズを捉えることは非常に重要なことです。しかしながら、理系の学生は意外とそのような情報に触れる機会は少ないように思います。私はISEPへの参加を通じて、世界的な再生可能エネルギーの急速な推進状況を実感するようになりました。また、ISEPでは、地域エネルギー事業者の方々のお話しを聞く機会も多くあります。さらに、実際に現場に行く機会も得ることができます。現場で得られる情報や経験は、理系の研究を進めていく上で非常に良い刺激になると思います。

Q4. 英語はできた方がよいのでしょうが、あまり自信がありません。英語ができなくても大丈夫でしょうか?

山下:大丈夫です。英語ができる方には翻訳や海外情報の調査補助を、英語が苦手な方には国内調査や情報整理を中心に行っていただきます。もちろん、インターンを通じて英語力を高めたいという方には積極的に挑戦していただきます。海外から来たインターンも日本語を学ぶ意欲がある方も多いので、お互いに勉強し合うのもよいと思います。

英語を勉強中のインターン 石坂さん:英語が出来れば業務の幅が広がりますが、出来なくても大丈夫です。英語を使わない仕事も多くあります。とはいえ、英語、できるようになりたいですよね。努力は個人に委ねられますが、失敗を恐れずに英語を実践できる機会は、インターン活動のなかで多くあります。海外からのインターン仲間とのコミュニケーションはその醍醐味であると思います。彼らとの交流を通じて、世界中にネットワークが広がる面白さも実感できます。業務として、海外の文献を翻訳する作業もありますが、英語が得意なメンバーや、スタッフの方からのフォローを十分に受けることができますので、積極的にチャレンジできると思います。

Q5. 東京近辺に住んでいないため、東京でインターンを行うにあたり、滞在先が必要です。金銭的な補助はありますか?

山下:残念ながら、金銭的な補助はありません。例年、関東地方以外からのインターン希望者もいらっしゃいますが、その場合も東京への往復交通費や東京での宿泊費などは支給していません。ただし、東京での滞在先を探す際に、おすすめのゲストハウスやマンスリーマンションのご紹介は可能です。相場としては、1ヶ月あたり4万円~6万円程度と思います。
2015年に3ヶ月間のインターンを経験した吉田さんの体験記も参考にしてください(注2)。

海外在住のインターン Edward:Although ISEP does not provide funding for accommodation, if you are from overseas, there are many foreigner friendly share houses and rental opportunities in Tokyo and in the outskirts depending on the visa you are traveling on and the duration of your stay. Share houses are generally cheaper and you get the added benefit of meeting new people. Transportation costs are also significant so it would be a good idea to factor them in when considering where to live.
(ISEPからの滞在のための金銭的補助はありません。もし外国の方であれば、外国人にも寛容的なシェアハウス等は東京近郊に多く存在します。シェアハウスであれば比較的やすく滞在が可能ですし、多くの人と知り合える機会もあります。滞在先を検討する際には、ビザのタイプや、滞在期間、電車賃等も考慮した上で、決められるのがいいと思います。)

Q6. インターンの問い合わせをしてから、決定まではどのような過程で進みますか?

山下:ホームページのインターン・ボランティア問い合わせフォームからメールをいただき、私から返信をお送りします。履歴書と志望動機書を送付していただき、面談の日程を調整します。その後、面談で30分から1時間程お話をして、インターンの受け入れを決定します。早い方は1週間以内に全て決まります。

Q7. インターン志望者のうち、実際にインターンとなる方はどのくらいの割合ですか?

山下:正確には数えていませんが、志望者の95%以上をインターンとして受け入れています。これまでのインターン生の多くは大学3年生から大学院生ですが、大学1・2年生や高校卒業後海外の大学に入る前の時期を利用して来た方もいます。
私自身の受け入れの判断基準は、1)「ISEPの研究や業務に対してやる気や関心を持っている」、2)「時間が確保できる」、3)「ISEPの雰囲気に合う」の3つです。その後、興味関心やスキルに合う調査や仕事を割り振っていきます。インターンを受け入れるということは、教育的な側面もありますので、インターンを始める時の能力だけではなくそれぞれのインターンの成長に役立つよう指導や助言を行うことを心がけています。

Q8. 現在インターンにはどんな人が参加していますか?

山下:2017年度は、12月末までの時点で43名参加しました。うち、海外出身の方が13名です。学部は、経済系、化学系、コミュニケーション系、工学系、法学系、人文系、社会学系、観光系など様々です。男女比はほぼ半々です。チームとして仕事を進めたり、インターン同士で勉強しあったりしています。

現役インターン 曹さん:本当にいろんなバックグラウンドを持つ人がインターンに参加しています。学部生の方もいれば、院生の方もいます。また、社会人の方も参加しています。そして、海外からのインターンもいます。みんなの専攻も多様で、理系の方で原子力について研究をしている方もいれば、文系で国際関係について研究をしている方もいます。さらに、参加の仕方もそれぞれ異なります。週一、二回で1、2年間参加する方とフルタイムで何ヶ月参加する方もいます。しかし、共通しているところはおそらく全員が再生可能エネルギーに関心を持っている点だと思います。それぞれ違うバックグラウンドを持っているので、話しをするなかで、常に新しいものが得られると思います。

Q9. 大学のプログラムとしてインターン活動による単位取得が可能ですが、大学で用意しているインターン先のリストにISEPは入っていません。新たにインターン先として大学と提携していただくことはできますか?

山下:できます。これまでも、桜美林大学、京都大学、東北大学、明治大学などと提携し、インターン生を受け入れてきましたので、お気軽にご相談ください。

Q10. 本当に無給ですか?

山下:はい、無給です。
無給ではない方法もありますが、そちらは狭き門です。無給ではないインターン受け入れ方法として、例えば公益財団法人損保ジャパン日本興亜環境財団による「CSOラーニング制度」を通じての受け入れがあります(注3)。
これは、大学生・大学院生を対象に環境分野のCSO(市民社会組織)でのインターンシップを経験していただく制度であり、活動時間に応じて奨学金が支給されます。(奨学金は、損保ジャパン日本興亜社員の皆様の寄付金を活用しています。)毎年春に説明会が開催されますので、詳しくは損保ジャパン日本興亜環境財団ウェブサイトをごらんください。

CSOラーニング制度インターン 野崎さん:私は損保ジャパン日本興亜環境財団の方々からCSOラーニングという制度を通して奨学金をいただき、5月末から1月末まで有給でインターンを行っています。その制度を利用している他環境団体のインターン生同士でも交流があることから、他インターン先の情報交換もでき、さらなるモチベーション向上にも繋がっていました。是非、CSOラーニング制度を活用してみてください。

Q11. まだ専門知識の少ない大学1年生や2年生でもインターンは可能ですか?

山下:はい、可能です。インターンを経験してエネルギーや政策、地域事業の様々な側面に触れ、環境や再生可能エネルギーに関心を持つ仲間に会うことは、将来の専攻を考える上でも、参考になると思います。積極的にご応募ください。

現役高校生インターン 上恒内さん:私は高校生で専門知識など一切ありませんでしたが、再生可能エネルギーや環境に強い関心を抱いていたためインターンに参加させていただいています。業務中やプレゼンの際には当然わからない単語が多く出てきますが、スタッフや他のインターンの方々が分かりやすく丁寧に教えて下さり問題ありませんでした。むしろ、インターンの様々な活動を通して自分の興味のある事の知識を深められる良い機会であり自分の将来を考える上で非常に役立っています。

現役インターン Eamonn:Even if you don’t have specific knowledge, there are still many things that you can at ISEP. At ISEP everyone is very nice and let you move at your own pace. If you are ever unsure about anything, you can ask anyone and they are always happy to teach you.  Also, because ISEP combines both scietific and social fields, it is unusual for any interns to be knowledgable in both fields. This makes ISEP a learning experience for all the interns there where they can bring their different skill sets together in group projects.
(特定の専門知識がなくとも、お手伝いできることはたくさんあります。ISEPのスタッフの方々は優しい方ばかりで、各々の作業を認めてくださいます。もし何かわからないことがあれば、スタッフの方はいつも相談に乗ってくださいます。また、ISEPでは科学的な側面と社会的な側面を織り交ぜた活動をしているため、そもそもインターンがどちらの領域にも精通していることの方が珍しいと思います。ISEPに別の専門性をもつメンバーとグループワーク等を通じ交流をすることで、インターンにとって貴重な学びの機会になると思います。)

Q12. 海外の大学に在籍しています。夏休みや春休み期間中のインターンは可能ですか?

山下:はい、可能です。3ヶ月程度の時間が取れるようであれば問題なく受け入れていますし、場合によっては2週間フルタイムなどの条件で受け入れをしています。

海外大学在学中のインターン Edward:Yes it is definitely possible to intern during your breaks between semesters. I am currently here at ISEP during my summer holiday for 2 months. ISEP has been very flexible and accommodating to my schedule which has been extremely helpful.
(休暇期間を利用してインターンに参加するのは可能です。私は現在夏休み期間を利用して2ヶ月ほどISEPでインターンをしております。ISEPは私のスケジュールに合わせて、臨機応変に対応してくださるので、非常に助かっています。)

Q13. 社会人をやっているもので学生ではないのですが、インターンは可能ですか?

山下:はい、これまでも社会人を経験した方で、大学院での学び直しや留学までの期間にインターンを希望する方がいらっしゃったので、受け入れをしてきました。現役の社会人の方で平日仕事がある方は、週末やリモートでのボランティアとして関わっていただく方もいらっしゃいます。

現役インターン 原田さん:私は先日まで社会人を3年半ほどやっておりましたが、退職後にインターンとして受け入れていただきました。社会人経験者は、お客様との対人関係に慣れていたり、締め切り等に対する責任感も身についているため、決してマイナスではなく、むしろプラスに評価していただける経歴だと思います。社会人経験があるからこそ、任せていただける作業もあるかと思います。大切なことは学ぶ意思だと思いますので、学生ではないからと躊躇せずに、ぜひインターンに参加してみて頂ければと思います。

Q14. インターンができるかまだわからないのですが、相談だけさせていただくことは可能ですか?

山下:はい、可能です。4月には毎年説明会を開催していますし、随時の相談も受け付けています。実際にインターンをしている方と話してみることで、具体的なイメージが湧くこともあると思いますので、一度ご連絡ください。

インターン中

Q15. 夏休みや冬休み中に、アルバイトや旅行、別のインターンに行くため2週間や数ヶ月のお休みをいただくことはできますか?

山下:はい、できます。事前に調整して、多くの方が別のインターンや留学、旅行に出ています。普段の勤務時も、学業や予定が入ることはありますので、半日で切り上げたり、ある週は参加しなかったりという調整はしています。

Q16. インターン参加時の服装はどのようなものでしょうか?

山下:普段はカジュアルな服装で結構です。イベントの運営時や会議の際にはオフィスカジュアルや、スーツ着用をお願いしています。

Q17. 具体的なインターンの1日の仕事はどのようなものですか?

山下:日によって作業内容は異なります。事務所で作業をする場合は、10時に事務所に来ていただき、その日の作業内容を打ち合わせ、作業に入ります。お昼を取って、18時までに終了します。作業内容は翻訳やインターネット上での情報収集、資料作成が多いです。また、日常的な雑務や事務局作業を手伝っていただくこともあります。
スタッフへのインタビューやスタッフが行う調査に同行する場合もあり、その場合は外で集合して外で解散したり、事務所に一緒に戻ってきたりすることもあります。
イベントのお手伝いの場合は、会場に集合し、イベント運営として受付、タイムキーパー、ゲスト対応など分担して取組みます。
1週間のうち、最後のインターン参加日の18時までに、その週の作業内容や学びを振り返る週報を書いて、出して帰っていただきます。

現役インターン 大塚さん:10時に事務所に行き、作業を始めます。作業は割り振られている翻訳や調査を進めたり、任せられた案件をインターン同士で話し合ったり、その日必要な事務作業をしたり、事務所で行なっている会議に参加したり、日によって様々です。12時ごろに各々自由にお昼を取り、13時ごろ作業再開し、各々に休憩を取りながら18時まで作業するといった流れです。作業の合間に、お土産のお菓子をみんなで食べたり、時には雑談したりとアットホームな環境のなかで1日作業をしています。

現役インターン 石坂さん:基本的には10時から18時が勤務時間となります。私は、まず、電気新聞を読んでエネルギー関連の最新情報を得ることから始まります。仕事内容はインターン生によって違いますが、アンケートの収集や統計、イベントの運営の補助的業務、国内外の再生可能エネルギーの調査等を行っています。突発で入る仕事もあるので、同じルーチンの1日はあまりありません。昼休みはインターン生同士でお昼に行くことが多いです。四谷周辺は、美味しいお店も多くて、ランチに困らないのがいいですね。業務終了後、インターン日誌をつけて帰ります。過去の先輩方の日誌を読むのも面白いです。また、業務終了後、時々、インターン生同士でミーティングを行っており、バックグラウンドの違うメンバーとの情報交換を楽しんでいます。

現役インターン 堀さん:10時に事務所に出勤、作業を開始し、18時に退勤するのが大まかな1日の流れです。日によって作業内容は異なりますが、 情報収集や資料作成といった1日単位での作業から、アンケートの集計・解析など、数週間にわたる作業を担当します。
また、政策会の実務議や他の自然エネルギー団体のイベントのお手伝いをすることもあります。大学生活の中ではなかなか見ることのできない、政策会議の現場に携わることができるのは、政策提言を行うISEPならではの体験です。そして、インターン同士のミーティングも定期的に開催されており、ディスカッションやプレゼンを通じて、インターン全員との交流を深める機会もあります。

Q18. 自主的なインターンミーティングではどのようなことを話していますか?

現役インターン 野崎さん:本年度は4〜5回ほど開催しましたが、主に各インターン生の専門分野について発表してもらいその内容を深めたり、そこから派生した議論を行いました。また、インターン生のISEP内での学びの報告も兼ねている時もありましたね。インターン生の専攻は、政策系の方にとどまらず、私のように物理学を学ぶ者もいますし、地域創生を目指して学ぶ方、再エネの合意形成を専門とする方、環境経済、IT、機械工学などなど実に様々な分野に渡ります。こういったメンバーと議論を交わす中で、客観的に自らの視点との違いを見出すことができ、視野が広がりました。

インターン勉強会風景

Q19. ISEPでのインターンは、他の環境NPOや企業でのインターンと比べてどのような特徴がありますか?

山下:私自身は他の企業やNPOでのインターンを経験しているわけではないのですが、2003年にISEPでのインターンを行い、2005年からインターンの受け入れを担当している立場から、ISEPのインターンの特徴は3つあると考えています。
1)自然エネルギーの研究、政策、地域ビジネスのあらゆる側面に関われる
2)全国、全世界のネットワークを通じた最先端の知見や関係者を知ることができる
3)常時5~10名以上の自然エネルギーに関心を持ったインターンと出会える

現役インターン 原田さん:私は現在ISEPでインターンをしながら、他の民間の環境系の企業でもインターンをしています。インターン先によって作業内容は千差万別なので、自分の経験からしか言えませんが、私の印象ではISEPでのインターンは事務所内の作業に止まらず、現場に行かせていただける機会が多いと感じます。私のケースでは、国会議員の方を交えた会議や、再エネに関するワークショップ、大学での講義、また大規模太陽光施設の視察などに同行させていただき、それらに関わる多くの方々と交流させていただきました。加えて、一緒に参加している他のインターン生の多様性も特徴だと思います。ISEPのインターンは日本国内にとどまらず、海外からもいらっしゃるので、彼らとの何気ない会話からいつも多くのことを学ばされています。

Q20. 地域エネルギー事業に具体的に関わってみたいのですが、現場に行くことはできますか?

山下:遠方の現地に行く機会は増やしていくことを考えています。まず、通常インターンには交通費を支給していないので、機会を見つけて東京近辺でご自身が可能な範囲で同行することはできます。また、打ち合わせやイベントの際に全国各地から地域エネルギー事業に関わる方が来ますので、そういう際にネットワークを作ることもできます。さらに、現在地域エネルギー事業の現場に行って貢献するプログラムを検討しています。
最後に、ISEPの事務所で行う一見地道な作業が、結局は地域エネルギー事業に貢献していることを意識しておいていただくことは重要です。

現役インターン 大塚さん:実際に私は夏季休暇の期間に全国各地4ヶ所の地域エネルギー事業を訪問し、それぞれ1週間ほど滞在していました。業務は滞在場所によって異なります。私の場合は、イベントのお手伝い、資料作り、薪割り、農作業などをさせていただきました。地域によって、文化や思想が異なり、その土地での生活感を知ることができるので、とても貴重な体験になりました。

Q21. 研究をメインとしたインターンは可能ですか?

山下:はい、可能です。その場合は、持続可能な社会と自然エネルギーなどの各種研究会への参加、ISEPが関わる事業や組織への調査やインタビューなどを相談しながら進めていきます。

Q22. インターンを行う事務所の雰囲気はどのようなものですか?

山下:こぢんまりとしたビルで和気あいあいの明るい事務所だと思いますが、スタッフが言ってもあまり説得力がないので、現役インターン数名に答えていただきます。所長はあまり事務所にはおらず、日本中や世界中を飛び回っています。スタッフも出張が多いので、通常事務所にいるスタッフは3~4名程度です。その分、日本各地、世界各地のお土産が置いてありますし、国内外からのお客様が頻繁に出入りしますので、彼らとの交流も楽しいです。

現役インターン 岩本さん:あたたかい雰囲気だと思います。スタッフの方々も仲が良いですし、インターン生ともプライベートなお話や、様々なバックグラウンドをお持ちの方が多いので興味深いお話もたくさん聞けてとても良い環境です。私は週に1回しか事務所に来られないので全員に会うことはなかなかできませんが、たくさんの人が出入りや、インターンも日によっているメンバーが違うので新しく入る人も違和感なく飛び込める雰囲気があるのだと思います。

現役インターン 堀さん:事務所は2017年に移転したばかりなので、とても綺麗で明るく、アットホームな雰囲気が印象的です。スタッフの方々やインターン生は、お話好きな人が多く、温かく接してくださいます。また、全国ご当地エネルギーの事務所もあるため、様々な地域から会員さんやお客様が見えられます。打ち合わせやプレゼンにも参加することができるので、非常に良い経験になります。インターン生は、学年や専門も全く異なる学生が集まっているため、「自然エネルギー」というひとつのテーマを、多様な角度から議論することができ、とても刺激の多いインターン生活を送ることができます。

Q23. インターン生には海外の方もいますか?

山下:週に1回やフルタイムなどの違いはありますが、ほぼ年中1、2名います。日本語が話せない方も来ますから、お互いにコミュニケーションを取ることを勧めています。

海外出身インターン Edward:Although I have not had the pleasure to meet any other foreign intern myself, there was an intern from the University of Sydney until recently and there are interns that are from foreign countries studying in Japan for university. All the staff and other interns are all extremely nice and accommodating. Because my Japanese is not very good, everyone is very helpful and speaks English with me when I do not understand or cannot speak in Japanese.
(私自身はまだ他の海外インターン生にはあまり会えていませんが、私がくる直前にはオーストラリアのインターンの方がいらっしゃっていたと伺いました。また海外出身ですが現在は日本の大学に通っていらっしゃる方もいます。スタッフや他のインターンの方々は皆さんが非常に優しい方ばかりです。私はあまり日本語が得意ではありませんが、日本語でのコミュニケーションが難しい時に皆さんが英語でフォローして下さるので、非常に助かっています。)

海外出身インターン 曹さん:はい、います。私も中国からの留学生です。年間を通して常に海外のインターン生がいますが、7月から9月までの夏休みの間は一番多くの海外のインターン生がいます。また、海外からのインターン生の出身も多種多様です。アジアの方もいれば、欧米の方もいます。日本語のレベルも様々で、日本語でコミュニケーションが難しいこともありますが、その場合には英語のいい練習の機会になると思います。

Q24. インターンをする上で必要なもの、スキルはありますか?

山下:インターンをする上で最も大事なものは、積極性とチャレンジ精神です。これまでの質問にあるように、英語の業務もよくあるので英語ができた方が多く関われますし、WordやExcel、Power Pointが得意ならそうした作業をお願いします。しかし、インターンは皆さんの成長の機会でもありますので、「英語を勉強したい」という方には英語ができる方とペアで作業にあたる、Excelの扱いはスタッフが教えながら作業にあたる、といった形でやる気のある方にはどんどん能力を高めていただきたいと考えています。

Q25. インターンが参加できる事務所の外でのイベントは何がありますか?

山下:国会エネルギー調査会(準備会)やISEP主催のシンポジウムやセミナーに加え、環境NGOや各地域のパートナーと共同で行うイベント、スタッフが関係している講演会など平均すると月に2、3回イベントがあります。環境NGOやビジネスパーソン、省庁職員や国会議員まで多くの方と同じ場での議論に参加することは大きな刺激になると同時に、現場の課題や問題意識を共有することになりますので、ぜひ積極的に参加してください。

Q26. インターンシップ保険への加入はなぜ必要なのでしょうか?

山下:現役大学生が大学生協を通じて保険に加入している場合でも、インターンシップは課外活動として扱われ、保険の対象とされない場合があります。また大学を既に卒業され、これから大学院留学・就職を控えている方が、その狭間の期間を利用してISEPのインターンとして参加していただけることがありますが、その場合には何の保険もかけられていないこともあります。そうした場合に備えISEPでは、インターンシップ活動を安心して行ってもらうため、インターン中の病気や怪我などにかかる費用を負担するインターンシップ保険(3ヶ月3000円)へ加入することをお願いしています。
インターンシップ保険は、ISEPと保険会社の間で事前に契約しております。個人的に保険会社と契約していただく必要はありませんので、詳細はインターンシップ開始時に担当者から手続きを説明します。現役学生か否か、また国籍を問わず加入いただけます。

インターン後

Q27. インターンを経験した方はどのような進路に進んでいますか?

山下:やはり自然エネルギー系の企業に進んだ方、エネルギー系企業に進んだ方が多く、年々その割合は増えているようです。修士や博士過程に進む方も多いですし、NPOや地方行政、省庁に進んだ方もいます。
参考に、2015年までのインターン卒業生へのアンケート結果もご覧ください(注4)。

Q28. 研究員・スタッフはどのような人がいますか。またどのくらい関わることがありますか?

山下:多様なバックグラウンドを持った方が集まって、研究や実践を進めています。私自身は自治体のエネルギー政策を中心に研究や自治体へのアドバイスを行なっています。
研究スタッフとしては、コミュニティパワー事業の立ち上げプロセスに関わる方、各地域の持続可能性の指標開発を目指す方などがいます。実践に携わるスタッフは、コミュニティパワーの事業開発の現場を飛び回る方が多く、普段事務所にいません。
事務所によくいるスタッフとあまりいないスタッフがいますので、インターン生はよくいるスタッフの仕事をサポートすることが多いです。イベントなどの際に、普段いないスタッフと会うことも多いです。
年齢構成としては、20~30代と50代以上が半々くらいです。

Q29. インターン後に大学の推薦書などをお願いすることをは可能でしょうか?

山下:はい、留学を志望する方のために推薦書を書くことはよくあります。インターン中の作業の進め方、インターンやスタッフとのコミュニケーションや議論の進め方などを参考にして推薦のポイントを書きますので、早めにご相談ください。


注1)文部科学省・厚生労働省・経済産業省「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(2007年9月18日付、2014年4月8日一部改正)
注2)吉田さんのISEPインターン体験記「ISEPインターンを終えて 」(2016年6月)
注3)公益財団法人損保ジャパン日本興亜環境財団による「CSOラーニング制度」
注4)ISEPインターン卒業生(〜2015年)へのアンケート結果