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定着した原発ゼロの電力需給・四国編

四国電力の冬季電力需給について、当研究所はブリーフィングペーパー「定着した原発ゼロの電力需給・四国編 」を下記の通り発表いたします。


定着した原発ゼロの電力需給・四国編~四国電力の冬季電力需給分析~

要旨と提言

  • 福島第一原発事故後、5年目の夏を迎えたが、原発ゼロを前提とする電力需給が定着しており、原発ゼロでも、関西・九州を含む全ての電力会社で2015年夏のピーク需要時の電気は十分に足りた。その結果、政府による2015年夏の電力需給検証でも、一基の原発も再稼動することなく、ピーク需要時の供給予備力は確保されることが示されていたが、現実的な対策を行うことにより余裕をもった電力需給を確保することができた。
  • 四国電力の2015年冬季の電力需給には最低確保すべきとされる予備率3%を超える余裕があり、需要削減、供給力拡大(強力な連系線による融通を含む)の双方に大きな可能性があるため、需給安定に原発は不要である。
  • 原発に依存する電力会社の経営問題、行き場のない使用済み核燃料、現実的な廃炉プログラムを踏まえた上で、省エネルギーや自然エネルギーを中心とした中長期的なエネルギーミックスの見直し、COP21での「パリ協定」の採択を踏まえて国際的な責務を果たし得る地球温暖化対策、待ったなしの根本的な電力システム改革を一体的に実現してゆく「統合エネルギー政策」が不可欠である。

ダウンロード:ISEPブリーフィングペーパー「定着した原発ゼロの電力需給・四国編」