文字サイズ
標準
拡大

【プレスリリース】自然エネルギー世界白書2013 要旨(日本語)

自然エネルギー世界白書2013 要旨
(環境エネルギー政策研究所による仮訳:2013年7月16日版)

  • 本ペーパーは要旨部分の仮訳のため、詳細は原典を参照してください。
  • 英語全文はREN21ウェブサイトからダウンロード可能
  • 日本語全文は環境エネルギー政策研究所より2013年秋頃公開予定

■ 概要

自然エネルギー市場、産業、そして政策枠組みは近年急速に発展している。本報告書は自然エネルギー市場、産業、投資、政策の世界的動向について最新かつ包括的な概観を紹介する。世界中の500人以上の協力者や研究者のネットワークが提供した利用可能な最新のデータを用い、多様な分野の専門家による著者チームがこれをまとめた。本報告書は最近の発展状況や現状とともに主要なトレンドを含めるが、現状の分析や将来の予測は行わない[1]。

 

■ 継続する自然エネルギーの成長

自然エネルギーの世界的需要は、2011年から2012年の間に増加し続け、2011年(データが利用可能な最新年)には、世界の最終エネルギー消費の推計19%を供給し、そのうち半分弱は伝統的なバイオマスであった[2]。近代的自然エネルギー源からの有用な熱エネルギーは総最終エネルギー消費量の推計4.1%を占めた。さらに、水力発電が約3.7%を占め、風力発電、太陽光発電、地熱発電、バイオマス発電、そしてバイオ燃料から推計1.9%が供給された。

 

2012年における世界の自然エネルギー発電総容量は1470GWを超え2011年から約8.5%上昇した。水力は3%増加して推計990GW、一方、他の自然エネルギーは21.5%増加して480GWを超えた。世界全体では、風力発電が2012年に追加された自然エネルギー発電容量の約39%を占め、水力と太陽光発電が続き、それぞれ約26%を占めた。

 

自然エネルギーは、2012年のすべての発電源による正味の追加発電容量の半分強を占めた。年度末までに、自然エネルギーは世界全体で稼動している発電容量の26%以上を占め、世界の電力の推計21.7%を供給し、そのうち16.5%は水力発電によって生産された。ますます多くの国で産業、業務および家庭部門の消費者が自然エネルギーの生産者になっている。

 

熱利用と冷房部門における需要は増え続けており、膨大でありながらも、ほとんど手つかずのままとなっている自然エネルギー普及の可能性を示している。すでに、近代的バイオマス、太陽、そして地熱資源による熱は自然エネルギー由来のエネルギー利用のかなり多くの部分を占めていて、国が支援政策を制定し始めていることに伴い熱部門は徐々に発展している。熱部門の動向としては大規模システムの使用があり、熱電併給(コージェネレーション)の使用が増えており、地域計画における自然エネルギー熱利用と冷房の供給、そして産業目的のための近代的自然エネルギー熱利用が増加している。

 

急成長した数年間の後で、バイオディーゼル生産は2012年に引き続き拡大したが、はるかに遅い速度であった。一方、燃料エタノール生産は2010年にピークに達して以来減少している。少ないながらも増加しつつある気体バイオ燃料が車両燃料として使用されるようになってきており、わずかではあるが電動輸送システムと自然エネルギーを結び付ける取り組みが増加している。

 

ほとんどの自然エネルギー技術は製造と世界全体の需要において2012年に拡大し続けた。しかし、政策環境の不確実さと政策支援の減少によって多くの既存の投資市場の動向が影響を受けており、欧州、中国、インドで勢いに水を差している。

 

太陽光発電と陸上風力発電は規模の経済と技術の進展により引き続き価格が低下したが、それにはタービンとモジュールの生産過剰の影響もあった。国際的な経済危機と国際貿易の継続的な緊張が組みあわさったため、こうした変化はいくつかの自然エネルギー産業にとって新たな課題を創出し、機器メーカーの業界再編につながった。しかしながら、それらはまた新たな機会を開き、企業が新たな市場を開拓することを後押しした。自然エネルギーは、先進国と途上国のより多くの消費者にとって同様に、より手頃な価格になってきている。

 

自然エネルギーはアジア、ラテンアメリカ、中東、そしてアフリカで急速に普及しており、すべての技術に対して新規投資が行われた。とくに、中東および北アフリカ(MENA)地域と南アフリカは、2012年に意欲的な新しい目標値を発表し、政策枠組みの構築や自然エネルギーの発展を示した。2012年中に市場、製造、そして投資はますます途上国に移行した。

 

年末における自然エネルギー発電容量の上位国は中国、米国、ブラジル、カナダ、ドイツであったが、水力発電を除いた発電容量の上位国は中国、米国、ドイツであり、スペイン、イタリア、そしてインドが続いている。地域別では、BRICS諸国は世界全体の自然エネルギー発電容量の36%を占め、水力を除く自然エネルギー発電容量のほぼ27%を占めた。2012年末時点で水力を除く自然エネルギー発電容量の多くをEUが持ち、世界全体の自然エネルギー発電容量の約44%であった。より多くの国と地域において自然エネルギーは急速な供給割合の上昇を示している。

 

  • 中国では、初めて石炭火力の発電量よりも風力の発電量が増加し、原子力の発電量を超えた。
  • EUでは、自然エネルギーが2012年の追加発電容量のほぼ70%を占め、その多くは太陽光発電と風力発電であった。2011年(データが利用可能な最新年)において、自然エネルギーはEU地域の電力消費量の20.6%をまかない、総最終エネルギー消費量の13.4%をまかなった。
  • ドイツでは、自然エネルギーが電力消費の22.9%(2011年の20.5%から増加)、ドイツ国内の熱利用の10.4%、総最終エネルギー需要の12.6%を占めた。
  • 米国では他のどの技術よりも風力発電がより多くの発電容量を追加し、すべての自然エネルギーでは年間追加総発電容量の約半分を占めた。
  • 風力や太陽光発電が高い普及割合を達成している国もあり、デンマークは2012年に風力発電で電気の30%を供給し、イタリアは太陽光発電で電気の5.6%を供給している。

 

変動しやすい風力発電や太陽光発電の割合が高まるにつれて、多くの国(デンマーク、ドイツ、スペインを含む)では、より高い割合にも対応するようエネルギーシステムを転換するための政策と措置を制定し始めている。自然エネルギー分野の雇用に対するこれらの発展の影響は国や技術により異なっているが、世界全体では自然エネルギー産業で働く人の数は増加し続けている。推計570万人が世界中の自然エネルギー分野において直接または間接的に働いている。

 

■ 進化する政策の展望

少なくとも138の国が2012年末までに自然エネルギーの目標を持っていた。2013年初めの時点で、自然エネルギー支援政策は127か国で確認されており、その3分の2以上が発展途上国か新興経済国であった。2000年代の始めから半ばまでと比べて、新たな政策や目標の採用率は低くとどまっている。自然エネルギー部門が成熟するにつれて、既存の政策の見直しがますます広く行われるようになっている。

 

急速に変化している自然エネルギー市場環境、厳しい国家予算、世界的な経済危機の広範な影響に対応して、一部の国では既存の法律を大幅に改正し、そのうちのいくつかは遡及して適用された。その他の国では自然エネルギー支援策を強化し、世界中のいくつかの国は意欲的な新たな目標を採択した。

 

自然エネルギーを支援するほとんどの政策は、電力部門を目標に定めており、固定価格買取制度(FITs)と自然エネルギー割当基準(RPS)が最も多く採用されている。2012年に、FIT政策は5か国で制定され、そのすべてがアフリカと中東の国であった。また大半のFITに関連した変更は支援削減に関するものであった。新しいRPS制度は2か国で制定された。自然エネルギーを普及させるための公共競争入札ないし入札を始める国が増えている。

 

熱利用と冷房の部門では、促進政策や目標の採用が着実に増加しているものの、引き続き電力部門よりも遅い速度であった。2013年初めの時点で、20か国が特定の自然エネルギー熱利用の目標値を持っており、少なくとも19の国や州が自然エネルギー熱利用技術の使用を義務付けていた。また自然エネルギー熱利用と冷房は建築基準やその他の措置を通して支援されている。

 

バイオ燃料混合義務が27か国と27の州/地方で定められている。第一世代バイオ燃料の総合的な持続可能性についての議論が広がっているために、ヨーロッパや米国などの主要市場において圧力が増加しているにもかかわらず、バイオ燃料の利用を促進する規制政策は、2013年初めの時点で少なくとも49か国に存在していた。世界中の数千もの都市や町では、自然エネルギーを進めるための独自の計画や政策を開発しており、この機運は2012年に加速した。意欲的な目標を達成するために、地方政府は固定価格買取制度または技術ごとの発電容量目標、自然エネルギーの導入を支援するための財政的補助、そして太陽熱義務化を含む新しい建築基準や規格といった幅広い措置を採用した。その他自然エネルギーの地域冷暖房システムを導入し、自然エネルギー電力による電動輸送の利用を促進し、事業に資金提供をするコンソーシアムを形成し、また支援運動と情報共有を前進させた。

 

自然エネルギーを促進するために、いくつかの都市ではその国の政府と協力しているが、一方で他の都市はボトムアップ型で組織化を始めている。ヨーロッパでは、1116の都市や町が市長誓約(Covenant of Mayors)に2012年に新たに参加し、20%のCO2削減目標と、気候変動緩和策、エネルギー効率、自然エネルギーのための計画を宣言した。

 

■ 投資動向

世界的な自然エネルギー発電や燃料への新規投資は2012年に2440億米ドルであり、前年の記録から12%減となった。総額は過去2番目に高く、2010年の規模を8%上回った。総額に含まれていない50 MWを超える水力発電プロジェクトと太陽熱集水器への投資を含めた場合は、自然エネルギーの合計新規投資額は2850億米ドルを超えた。

 

数年間の増加の後に訪れた投資額の減少は、特に欧州(36%減少)や米国(35%減少)といった主要先進国における支援政策についての不確実性からもたらされた。それにもかかわらず、2012年の発電能力の純増分のみ(建替えは除く)を考慮すると、自然エネルギーへの世界の投資額は3年連続で化石燃料を超えた。

 

2012年には、先進国と発展途上国への投資活動の比率がこれまでで最も大きく変化した。発展途上国の支出は112億米ドルに達し、世界全体の46%となった。これは2011年から34%の上昇であり、8年連続の成長傾向が継続したことを意味する。対照的に、先進国への投資は29%減少して1320億米ドルとなり、2009年以来の低水準であった。この移行は、欧州と米国における太陽光発電や風力発電プロジェクト開発のための補助金の減少によるものであり、急増する電力需要と魅力的な自然エネルギー資源を持つ新興市場への投資家の関心の高まりによるものであり、風力発電や太陽光発電の技術コストの低減によるものであった。欧州と中国が2012年における世界の投資の60%を占めた。

 

太陽エネルギーは2012年に投入された資金額の点で他の部門を圧倒的に引き離しており、自然エネルギーへの新規投資の合計の57%を占めた(そのうち96%は太陽光発電)。それでも、太陽エネルギーへの投資額1404億米ドルは2011年の水準から11%減少しており、その理由としてスペインと米国における集光型太陽熱発電(CSP)プロジェクトへの融資が低迷したことと、太陽光発電システムの価格が急激に低下したことが挙げられる。太陽エネルギーの後には風力発電(推計803億米ドル)と50 MWを超える水力発電プロジェクト(推計330億米ドル)が続いた。

 

■ 農村地域の自然エネルギー

2012年には自然エネルギーの使用を通じて近代的なエネルギーサービスへのアクセスが改善された。より手頃な価格になったこと、地域の自然エネルギー資源に関する知識が向上したこと、技術の利用形態がより洗練されたこともあって農村地域における自然エネルギー電力の使用は増加した。太陽光、風力、インバータ、ガス化技術、および計量技術の価格低下と並行して、ミニグリッドへの注目が高まっている。

 

技術の進歩により、農村地域の暖房や調理部門における自然エネルギーの利用も進んだ。農村地域の自然エネルギー市場は、電化の進展度合いと、クリーン調理用コンロの活用、ファイナンスモデル、主体、および国や地域によって大きく異なる支援政策に従って大きな多様性を見せている。

 

政府主導の電化とグリッド拡張プログラムは依然として発展途上国全体で採用されている。しかしここ二十年は、遠隔地や農村地域の自然エネルギー導入において民間部門の関与が増加しており、新しいビジネスモデルと低所得顧客層が急成長市場をもたらしうるという認識が広まっているため勢いを増している。

 

自然エネルギーによってエネルギーアクセスを提供するための政策が、より広範な農村開発計画にますます統合されている。ブラジル、中国、インド、南アフリカはエネルギーアクセスと持続可能性の二重の課題に対処する大規模なプログラムの開発を先導している。しかし、エネルギーアクセス目標が達成されるためには、制度的、金融的、法律的メカニズムが構築され、大規模な自然エネルギー導入を支援するよう強化されなければならない。2030年までに近代的なエネルギーへの普遍的なアクセスを目指す国連総会の 「すべての人のためのエネルギーアクセス(Energy Access for All)」目標は推計360億から410億米ドルの年間投資を必要としている。

 

■  市場・産業のハイライトと継続的動向

□ バイオマス発電/熱/交通利用

熱、電力、交通部門におけるバイオマスの利用は2〜3%増加して約55 EJとなった。熱利用は伝統的バイオマスも含めてバイオマス利用の大半を占め、近代的バイオマス熱利用の設備容量は約3GWth増加して推計293GWthとなった。バイオマス発電容量は、一部のBRICS諸国で顕著に増加し、12%上昇してほぼ83 GWに達し、さらに約350TWhの発電を一年間に行った。近代的バイオマスの需要が増加し、特にバイオ燃料と木質ペレットの国際貿易を推進している。木質ペレットの世界生産量および輸送量は22万トンを超え、約8.2億トンのペレットが国際的に取引された。液体バイオ燃料は、世界の道路輸送用燃料の約3.4%を提供し、少量ながらも航空や海洋分野での使用が増加している。燃料エタノールの世界生産量は、2011年から体積ベースで約1.3%減少して831億リットルとなり、バイオディーゼル生産は微増で225億リットルに達した。新たにエタノールやバイオディーゼル生産施設が稼動を始めているが、多くのエタノール工場は設備能力を下回る運転を行っている。

 

□ 地熱エネルギー

地熱資源は2012年に推計805 PJ(223TWh)の自然エネルギーを供給し、3分の2が直接熱利用、残りが電力であった。地中熱ヒートポンプの使用は急速に増えており、2012年には推計50万kWthの容量に達している。少なくとも78か国が直接熱利用のために地熱資源を活用しており、世界の設備容量の3分の2は米国、中国、スウェーデン、ドイツ、日本に位置している。地熱発電容量は2012年の間に推計300MW増加し、世界全体で11.7GWとなり、少なくとも72億kWhの発電を行った。

 

□ 水力発電

推計30GWの水力発電容量が2012年に電力供給を開始し、世界の既存発電容量は3%増加して推計990GWとなった[3]。水力発電は、2012年に推計3700TWhの発電を行った。さらに、中国は追加発電容量の点で先導しており(15.5GW)、その他の導入の大部分はトルコ、ブラジル、ベトナム、ロシアであった。プロジェクトの規模や水力発電技術の能力が向上増加するにつれて、地域的および国際的なパートナーシップを含む合弁ビジネスモデルがますます目立つようになってきている。

 

□ 海洋エネルギー

商業用の海洋エネルギー設備容量(主に潮力発電設備)は2012年末に約527MWに留まり、2012年にはほとんど追加されなかった。小規模プロジェクトは、米国およびポルトガルで展開された。政府と地方当局は海洋エネルギーの研究開発を支援し続けており、一方で大手電力企業はこの分野で存在感を増しており、海洋エネルギーの研究開発は一歩ずつだが着実な進展を見せている。

 

□ 太陽光発電

ヨーロッパの牽引と2012年後半のアジアにおける相当量の追加によって、太陽光発電の世界全体の稼働中容量は100GWという画期的な規模に達した。価格下落によって、太陽光発電は、アフリカやMENA地域からアジアやラテンアメリカにまで新たな市場を拡大している。地域社会が所有する自家発電システムへの関心は2012年に増加し、大規模な太陽光発電プロジェクトの数と規模も増加した。過剰な競争と価格およびマージンの低下が業界再編に一層拍車をかけ、セルやモジュールのメーカーは苦戦し、中国、欧州、米国の数社のメーカーが廃業した。世界の太陽光発電生産における薄膜型のシェアは減少し、生産量は15%が減少し、4.1GWの生産となった。

 

□ 集光型太陽熱発電(CSP)

世界のCSP容量は60%以上増加して約2550 MWとなった。この追加容量のほとんどは、世界のCSP容量の4分の3以上が設置されているスペインで導入された。米国では新規導入は無かったが、2012年末時点で約1300 MWが建設中であった。他には、100MW以上の発電容量を持つ設備は主に北アフリカで稼働していた。CSP業界は、オーストラリア、チリ、中国、インド、MENA地域、南アフリカに拡大している。太陽光発電と天然ガス価格の下落、世界景気の後退、そしてスペインにおける政策変更といったすべての要素によってCSPメーカーや事業開発者にとっての不確実性が生じた。

 

□ 太陽熱利用/冷房

2012年末までに、世界の太陽熱利用設備容量はすべての集熱方式を合わせて推定282GWthに達し、ガラス式の温水集熱器は推定255GWthに達した。中国と欧州が(すべての方式の)世界市場の約90%と総設備容量の大半を占めている。太陽熱暖房と冷房が広く使われるようになっており、太陽熱による地域熱供給、太陽熱による冷却、およびプロセス熱システムも同様である。産業は、特に欧州で課題に直面し続けており、中国で続いている急速な合併にともない、主要な企業の間で買収や合併が目立った。製造プロセスの自動化は2012年に増加し、技術革新は接着剤から材料やその他の分野にまで及んだ。

 

□ 風力発電

2012年は風力発電にとって新たな記録的な年となり、少なくとも44か国が45GWの設備容量(他のどの自然エネルギーよりも多い)を追加し、世界全体の容量を19%増やし283GWとなった。米国は市場を牽引していたが、中国が総導入量では首位を保った。風力発電は価格下落に助けられ、新たな市場を拡大している。ほぼ1.3GWの容量が洋上で(主に北ヨーロッパで)追加され、13か国で総計5.4 GWに達した。風力発電産業は、加熱するタービンメーカー間の競争、いくつかの市場における低コストのガスとの競争、そして緊縮財政による政策支援の削減と連動した価格の押し下げ圧力にさらされている。

 

[1] REN21が最近発表したGlobal Futures Reportは世界各国の170を超える主要な専門家へのインタビューと近年発表された50のシナリオの予測に基づいて、自然エネルギーの未来に関する信用できる可能性の範囲を示している。Global Futures Reportはwww.ren21.net/gfrからダウンロードすることができる。

[2] 伝統的バイオマスの持続可能性についての議論があることは特筆すべきであり、それが再生可能であるか、または持続可能な資源に由来する場合のみ再生可能であると見なすべきかに留意する。

[3] 特に明記されている場合を除き、水力発電データには純粋な揚水発電の発電容量は含まれていない。データの影響の詳細については、英語版130ページのMethodological Notesを参照のこと。

 

■ 主要指標

 

■ 上位5カ国

  • 2012年の年間投資/新規導入量/生産量

 

  • 2012年末の総容量

 

 

【表の脚注】

[4]投資データはBloomberg New Energy Financeから引用した。ここでは発電容量が1MW以上のすべてのバイオマス、地熱、風力発電事業、1~50MW規模の水力発電事業、すべての太陽光発電事業、すべての海洋発電事業、年間生産規模100万リットル以上のバイオ燃料事業を含む。

[5]水力発電データは揚水発電の設備容量を含んでいない。詳細については、英語版130ページのMethodological Notesを参照のこと。

[6] 太陽熱温水システムの設備容量のデータはガラス管式集熱器の容量のみである。

[7]バイオ燃料政策はTable 3(自然エネルギー促進政策)に示されるバイオ燃料規制に関する項目とTable R15(州/地域/国内で採用されているバイオ燃料の混合義務)に示される政策を含む。

注:表中には概算値を示している。自然エネルギー発電容量(水力を含む場合も含まない場合も)および水力発電容量のデータは5GW単位で表している。その他の統計は四捨五入して整数で表しており、非常に小さい数値とバイオ燃料については四捨五入して小数点第1位まで表している。

[8]太陽熱温水/暖房は2011年の順位であり、(温水プール用の非ガラス管式システムと空気式集熱器の容量を除いた)ガラス管式温水器の容量に基づいている。すべての水式集熱器と空気式集熱器を含めると、2011年の順位は、中国、米国、ドイツ、トルコ、ブラジルとなる。

[9]国民一人あたりの自然エネルギー発電容量の国別順位は水力発電を含まない総導入量上位12か国間で順位付けられている。

[10]いくつかの国では、地中熱ヒートポンプが地熱の直接利用容量の大部分を占めている。熱利用の割合がヒートポンプ容量の割合よりも低くなるのは、それらの国で比較的稼働率が低くなる要因があるためである。国別順位は、2010年のデータと、いくつかの国に関してはそれより最近の統計に基づいている。

 

注:ほとんどの順位は投資額、発電容量、バイオ燃料生産量の絶対量に基づいている。国民一人あたりでは、多くのカテゴリーで順位が異なると考えられる(国民一人あたりの自然エネルギー発電設備容量、太陽光発電、太陽熱温水の容量参照)。水力発電の国別順位は、設備容量(GW)でなく発電量(TWh)を考慮した場合には変化する。これは、いくつかの国ではベースロードの供給を水力発電に依存しているのに対し、その他の国では電力負荷に追従したり、ピーク需要に対応するために水力発電を用いているためである。