【プレスリリース】「永続地帯2012年版報告書」(確報版)の公表について
2012年12月28日
■ 概要
■ 再生可能エネルギーの全体供給量は2010年度に4.9%増加し、とくに太陽光発電は同期間に42%増加
2010年3月から2011年3月にかけて太陽光発電は42%の伸びを示しましたが、国内の再生可能エネルギー供給の総量は4.1%の伸びにとどまりました(表1)。太陽光発電の伸びは、2009年11月に導入された家庭用太陽光発電の余剰電力固定価格買取制度の効果といえます。
■ 再生可能エネルギー電力は6.7%増加したものの、再生可能エネルギー熱供給は5.4%減少
太陽光発電、風力発電、小水力発電、地熱発電、バイオマス発電からなる、再生可能エネルギー電力は、地熱発電量の低下(-9.9%)、小水力発電の伸び悩みにもかかわらず、全体として6.7%増加しました。一方、太陽熱利用、地熱利用(温泉熱、地中熱)、バイオマス熱利用からなる、再生可能エネルギー熱供給は、バイオマス熱利用の伸び(+4.6%)にもかかわらず、太陽熱利用、地熱利用の減少により、全体として5.4%減少しました。
■ 100%エネルギー永続地帯市区町村は、2カ所減少して52市町村に
域内の民生・農水用エネルギー需要(地域的エネルギー需要)を上回る量の再生可能エネルギーを生み出している市区町村(100%エネルギー永続地帯)は、2010年3月(再集計)の54から、2011年3月は52に減少しました。これは、地熱発電量の減少や地域的エネルギー需要量の増加(日本全体で3.8%増)の影響と言えます。日本全体での、地域的エネルギー需要に占める再生可能エネルギーの割合(再生可能エネルギー自給率)は、エネルギー消費量の増大にかかわらず、3.52%から3.54%に微増しました。
■ 増加傾向にない再生可能エネルギー種(小水力、地熱、太陽熱)が再生可能エネルギー供給の65.3%を占める
太陽光以外の再生可能エネルギーの中でも、小水力発電は、再生可能エネルギー電力の52%、再生可能エネルギー総供給の42%を占めています。太陽熱利用と地熱利用は、再生エネ供給の16%となっています。これらの増加傾向にない再生可能エネルギー種別が、再生可能エネルギー総供給の65.3%を占めていることがわかりました。
■ 8県で再生可能エネルギー供給が域内の民生+農水用エネルギー需要の10%を超えている
2011年3月において、再生可能エネルギーによるエネルギー供給が域内の民生+農水用エネルギー需要の10%を超える都道府県は8県あります(大分県23.3%、富山県16.9%、秋田県16.1%、青森県13.0%、鹿児島県11.8%、長野県11.8%、岩手県10.8%、島根県10.6%)。 2011年3月において、面積あたりの再生可能エネルギー供給量が最も多い都道府県は、前年3位の神奈川県となりました。
■ 100%エネルギー永続地帯である52市町村のうち、27市町村が食料自給率でも100%を超えている
100%エネルギー永続地帯市町村の中で、27市町村が食料自給率においても100%を超えていることがわかりました。これらの市町村は、まさに「永続地帯」であると言えます。
詳細は、以下の資料をご参照下さい。
■ このプレスリリースに関するお問い合わせ
永続地帯研究会
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メールアドレス : contact@sustainable-zone.org